不屈の闘志 -娘と私の2年間 偏差値35からの中学受験-

鬼が出るか蛇が出るか。唐突に中学受験をすることになった母と娘。偏差値35から偏差値62。紆余曲折2年間の回顧録

小5、1月。インフルエンザ療養。頑張った雪の日。

<大雪>

ふと目が覚めて違和感に気が付く。

音がしない。静かだ。

 

のどが渇いたので水を取りにベッドを出る。

いつもより部屋が暗い。

天気は良くないのかもしれない。

 

廊下に出ると、それこそ身震いするほどの寒さが襲ってきた。

ここでようやくハッとして窓を開ける。

 

雪が降っていた。真っ白だ。

 

東京では年に1回程度で、数えるほどしか雪は降らない。

その為、あちこちでパニック状態になり、通勤する時は大変だ。

 

けれど、今日は冷えピタを貼りながら、あたたかい家にいる。

しんしんと降り続ける雪が綺麗だったし、久しぶりに童心に返ってワクワクした。

 

マスクをしたまま、娘のところを訪ねると、娘も今起きた様だ。

「ねぇ。雪降ってるよ」と伝えると、「ほんとだ!」と目を輝かせる。

 

「何センチ積もったか測りに行こう」そう言って娘を3階のベランダに誘い

ベランダから出ずに、腕だけ出して、定規を指す。

 

娘も手のひらサイズの小さな雪だるまを作っていた。

 

振り返ると母がいて、

「何やってるの!熱があるのに!寝なさい」と

ぴしゃりと言われたので、二人とも窓を閉めた。

 

その後も雪はふり続けた。

 

寝ては、起きて、水分を取って、雪を見る。

そんなことを繰り返していた。

 

雪はとうとう三角定規では測れなくなってきた。

家の前の道路を見ると、やはり道路もかなり積もっている。

 

嫌な予感がした。

「ねぇ。まさか誰か雪かき始めたりしないよね?」と母にたずねると
「あり得るね。これじゃ雪かきしても、またすぐ積もっちゃいそうだけどね」

と母が言った。

 

その会話から1時間もしない午後五時半頃の頃だ。

ザッ、ザッ、ザッと誰かが雪かきを始めた。

 

そうっと誰が雪かきをなさっているか窓から確認する。

なんと、ご近所の80代半ばのお婆様だ。

その方は現役で仕事をなさっている上、働き者で有名な方だった。

 

とても丈夫な方だが、それでも、80代半ばの方が重たい雪をかいているのに、

無視はできない。

 

「着替えてくるから、一緒に行こう」と母に言い

マスクをして雪かきスコップを片手に外に出た。

 

熱で足元がフラフラするが、気合いを入れて声をかける。
「大変な雪になってしまいましたね。私この道やりますね」

 

もうすぐ会社帰りの人が通る。
それを配慮しての雪かきなのかもしれない。

 

インフルをばらまかない様、おばあさまとも母とも違う方向を黙々と雪かきした。

熱のせいで、スコップに力が入らず、重たい。

人生で一番きつい修行の様な雪かきだった。

 

油断すると足元がふらつく。

「集中しなきゃ、今は雪だけに集中しなきゃ」そう思った。

あの角まであと10メートルだ。頑張れ、頑張れと自分を励ました。


家に帰ると、頑張っていたのは、私とおばあさんだけで、

母はとっくに家に入っていた。

 

「どこまで行っちゃったかと思ったわ。お風呂入れたから今すぐ入って寝なさい」

と母は、言っていた。

 

母に抗議する気力もなく、返事だけしてお風呂に入る。

冷え切った体は、温まるまでに時間がかかった。

 

お風呂を出た後、熱を測ると、やはり一気に上がっていた。

もう限界だ。とうとう動けなくなり、私は翌日まで眠った。

 

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積雪の様子

 

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