<合不合判定テスト帰宅後>
帰宅した娘は元気はなかった。
「お腹は試験には間に合ったんだけど、
算数が全然取れなかった。混乱しちゃって時間配分とか、着手の順番とか、
何もかもがうまくできなかった」とのことだった。
国語もうっかり最初から解いてしまい、先に知識問題を解くよう伝えたママの助言通りにできなかった、取れるものを落として悔しい、
理科はまずまずできた方だと思う、とのことだった。
二人で自己採点したが、算数が150点中66点。
明らかに悪い。その時点で一気に部屋の雰囲気は暗くなった。
私も娘の問題から、筆跡や計算式を見るが、
国語は見る限り改善の余地はありそうだし、伸びしろがあるように見えた一方、
算数は確かに混乱しているのが目に見えて分かった。
静かに偏差値が出るのを待った。
<第一回合不合判定テスト>
算数 66点/150点中 順位3171/6120人中 偏差値48.96
国語 80点/150点中 順位2719/6120人中 偏差値51.22
理科 68点/100点中 順位1267/5915人中 偏差値58.19
社会 52点/100点中 順位2769/5732人中 偏差値49.91
4科目 266点/500点中 順位2491/5732人中 偏差値51.77
理科だけは素晴らしく随分救われた。
今や遠い校舎にいらっしゃるK先生のお陰だ。
しかし、それに喜べない程、算数が悪い。
偏差値が50を切り49という偏差値を見るのは久しぶりだ。
テスト後塾に行った際、
大半のクラスメイトが合不合判定テストについて「簡単だった。」「組分けより好き」と言っていたのだそうだ。
嫌な予感は的中。まさにクラスメイトの感触どおりだった。
低学年から入塾し、基礎からしっかり勉強して友達にとっては、得意な単元が出る可能性の高いこちらの方が簡単なのだろうが
娘は受験勉強を始めてまだ一年だ。
「今はまだ気にしなくていいよ」そう私は何度も繰り返した。
「始めたのが遅かったんだもん。それに初めてのテストだし、これは入試じゃないし、あと10ヶ月、ゆっくりまた頑張ろうよ」
そう私は繰り返した。
実を言うと、私もさすがに算数の偏差値が50を切ったことにはショックを受けていた。
ここ最近の娘の態度の悪さが思い浮かぶ。
あんな風にイライラして八つ当たりする間に、コツコツ勉強できれば多少は違ったかもしれない。
しかし娘の前ではその思いを封印して笑顔を作り
「大丈夫だよ。最初だもん」と優しく言って、塾に送り出したのだった。